剧情介绍
チーマーバブル全盛の頃、東京の街の中は、ナイキのスニーカーや、リーバイスのユーズド物、G-ショックの海外仕様物などが、ティーンたちを夢中にさせていた。今思うと、まさに何だったんだろうという、奇妙な一瞬だった。
そんな時代の空気の中、上野の町でつるんでいるゲイの悪ぶったグループの中の一人の少年が、最初は遊び気分で、いや、鴨ってやろうという気分で、付き合い始めた男に、いつの間にか真剣に恋をしてしまい、その男との恋を通して、人間として成長して、イイ男になっていく様子を、ストレートに感動的に描いた傑作が本作。まさに傑作なのだ。
監督の新里猛作は、この作品がデビュー作。ゆえに、ティーンたちの感情を、何のてらいもなく、真正面から取り上げた。それがこの作品を成功に導いた第一の原因だろう。ティーンたちの行動、不安定な気持ち、そしてSEX…。
かつて誰もが経験した、この振り返れば何よりも貴重だった時間が鮮やかに蘇ってくる。甘酸っぱい後悔とともに…。
本当に愛する人とのSEXが、一番素晴らしく、一番快感が得られる。そんな、ごくごく当たり前のことをこの映画は教えてくれるのだ。
キャストも、ティーンたちを演じる少年たちがいい。そして、彼らに愛を教えることになる大人の男を演じる、タケが絶品だ。実は大人だって、不安一杯で生きているんだというのが、しみじみと伝わってくる。そして、音楽も凄くご機嫌なのだ。ぜひ、一人でも多くの人に見て欲しい。心からそう思う映画、それがこの『黒と黒』だ。
なお、本作は、全成人映画作品が審査対象の「98年度ピンク映画大賞」で、ゲイポルノ映画ながら、ベストテンの第3位を獲得した。