女子高生の奥矢夢子には、人には言えないある能力があった。2 w' z; l z# K7 v 　　毎夜「予知夢」を見ること。それも決まって人が殺される夢を。ある日、夢子は少女が廃虚の様な場所で男に惨殺される夢を見る。だが、自分の夢に怯え、誰かが殺されることを知りながらも何もすることができなかった。 　　そんな折、同じマンションに住む子供が母親の暴力で虐待死する夢を見る。夢の中で死んでいった子供の姿が頭にこびりつき、何とも言えない罪悪感にさいなまれた夢子は、翌朝児童相談所に連絡をとる。 　　あのかわいそうな子供をどうにかしたい一心で。結果、夢子の電話のおかけでその子供は無事保護され、虐待から助けることができた。その時夢子は気付く。 　　“私が見た夢で殺された人を、私は救えるかもしれない…” 　　夢子は初めて自分の夢に立ち向かう決意をするのだった。 　　早速夢子はあの廃墟での殺人予知夢を解読し始める。 　　病院の廃墟。風車小屋。「松田」という表札の豪邸。 　　女子高生。猫背の男。血のついたナイフ。 　　赤い車。ミラーにかかるマスコット。眼鏡の男。 　　竹中平吉と書かれた名刺… 　　翌日、夢子は手始めに「松田」という家を探し始める。その家こそ、血塗られたむごたらしい過去を持つ、「惨劇館」とも知らずに…そして夢子をどん底にたたき落とす、恐ろしい真実の幕が開かれた！